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May.13.2019

持続可能なまちづくり。福岡県三潴郡大木町の視察。

新たなプロジェクトの視察として、九州大学大学院芸術工学研究院 ワイリオンロー助教が、福岡県三潴郡大木町のリサイクルシステムを見学しました。大木町は10年前から取り組みを続け、全国で二番目にゼロウェストを宣言し、2017年度にふるさとづくり大賞を受賞する等、持続可能なまちづくりを推進している自治体です。

 

 

 

今回、シンガポール国立大学(NUS)より、クリスチャン・ブシャレンク先生(写真右・工業設計学科 助教)、坂元伝先生(写真右から二番目・建築学科 専任講師)をお迎えし、循環するまちづくりについて大木町の取り組みを視察しました。今回の目的は、課題をヒアリングし、SDGsデザインユニットと共同で何ができるか検討することです。

 

 

 

初めに訪問した、廃プラスチックをリサイクルする施設のYKクリーンでは、廃プラスチックを選別する工程を見学しました。

 

 

 

ここには大木町、柳川市、みやま市の一般廃棄物として収集される廃プラスチックが集まっています。

 

 

 

集まった廃プラスティックの90パーセントが圧縮され、燃料や電気として利用されます。

 

 

 

油化装置を持つ隣の施設では、粉砕された廃プラスティックが数種類の油になり、燃料としてリサイクルされたり、販売されて収益化されています。

 

 

 

次に、ごみゼロや循環のまちづくりの拠点施設「大木町環境プラザ」へ。ここは町民の方が資源ごみや粗大ごみを持ち込む施設で、ビンでも汚れたもの・割れたもの・化粧ビンにわかれており、細かく分別されています。まだ使えるものは必要な人に譲る仕組みを取っており、掘り出し物が見つかるとあって、大盛況のようです。この日も多くの町民の方が資源ごみを持ち込んでいました。

 

 

 

その後はくるるん循環センターへ。こちらは道の駅のすぐそばにある、生ごみなどをエネルギーや有機肥料に循環させる施設です。

 

 

 

バケツに集められた生ゴミが並びます。従来、焼却処理していた生ごみや海洋投棄処理をしていた浄化槽汚泥・し尿が有機肥料になり、町内の農家の方々が低価で利用できるようになっています。

 

 

 

最後に、自治体の方から現状や課題をヒアリングし、意見交換の時間を設けました。自治体の具体的な事例や課題が共有されると、デザイン教育のロー助教、建築・都市デザインの坂元先生、工業設計のクリスチャン先生から、専門的な課題解決のためのアイデアが提案され、今後のパートナーシップに期待できる有意義な意見交換の時間となりました。

 

大木町のまちづくりにSDGsデザインユニットがどう関わっていくのか、引き続き報告をしていきます。

 

(記事:SDGsデザインユニット 山本名々恵)

九州大学大学院芸術工学研究院 SDGsデザインユニット事務局
福岡市南区塩原4-9-1
TEL 092-553-4400

九州大学大学院芸術工学研究院
SDGsデザインユニット事務局
福岡市南区塩原4-9-1
TEL 092-553-4400